当院の診療基本方針


1.
遠くの名医より近くの目医者 (とおくのめーいよりちかくのめーしゃ)

 大学病院や遠方の大病院に通院されている方が多くいます。特に高齢の方など通院を負担に感じておられる方も多いかと思います。
当院は目のホームドクターを目指し、これらの病院と連携をとり、近くでも同等の治療ができればと考えています。
数ヶ月に1回は大学病院で、それ以外は当院で経過観察という形もいいのではないかと思います。
 
2.もちはもち屋(もちはもちや)

 個人医院での診断、治療には限界があります。当院にて治療困難な病気に対しては、病気の種類に応じ、得意としている施設を紹介します。
糖尿病性網膜症、高血圧眼底、網膜動脈硬化症など全身疾患と関連の深い病気は、内科の先生を紹介、またはかかりつけ医と連携をとって治療を進めていきます。

3.病は気から(やまいはきから)

 移植手術以外、病気は基本的には人間の自然治癒力で治ります。つまり自分で治そうという気持ちが無ければ病気は治りません。病院は病気を治す手伝いをするだけです。
たとえば糖尿病。自分で治そうという気持ちが無い限り、絶対に良くはなりません。
当院では病気を治す手伝いと情報提供をおこないます。



病気とうまく付き合うポイント


 病気とうまく付き合うためには、1)相手を知ること 2)作戦を立てること 3)自分を知ることが大事だと思います。
何か女性とお付き合いするときの方法みたいですが。
これは眼科だけではなく、内科の病気にも当てはまるかもしれません。

1)相手を知ること
 つまり、自分の病名をはっきりと知ることです。病名を知ることで自分である程度病気の事を調べられます。西洋医学は病名医学です。つまり病名がつくことではじめて薬、手術、処置の方針が決まります。****病の疑いでは検査はできても治療はできません。
医者にかかったら必ず自分の病名を聞くことが大切です。

2)作戦を立てること
 主治医より十分に病気、治療方針の説明を聞き、納得することが大事です。
かかりつけ医があるとスムーズに進行すると思われます。


「かかりつけ医」の定義(広義)
かかりつけ医とは大きな意味で、自分の生活環境を知ってくれたうえで、肉体的な健康のほかに心の悩みも含めて相談に乗ってくれる医師

望ましいかかりつけ医の条件
1.病気や治療についてよく説明してくれる・説明が丁寧
2.信頼できる・腕がいい
3.近い
4.必要なときにふさわしい医師を紹介してくれる(他の医療機関との連携)
5.必要なときいつでも連絡が取れ、適切な指示をしてくれる
6.よく話を聞いてくれる(健康や医療の相談に応じる)
7.どんな病気も診てくれる
8.往診を行う            
                        (日医ニュース第943号より抜粋)

3)自分を知ること
 自分の性格、生活スタイル、習慣を良く知ることが治療に役立つ事もあります。
緑内障は几帳面、神経質な人、中心性網脈絡膜症はストレスを受けやすい人に起こりやすい傾向があります。
アレルギー性疾患は季節、場所などが関係することもあり、発症のパターンを知り、自分の行動パターンを変えることで予防できる場合もあります。
糖尿病、高コレステロール症などの生活習慣病といわれる病気は生活のスタイルに密接に関係し、生活習慣を改めることが治療上重要です。

この木なんの木、ちょっと気になる木

  近年、生活スタイルの変化で生活習慣病と言われる病気が増えています。運動不足、不規則な生活、肥満、過食、喫煙、飲みすぎなどが原因になります。
下の木のように、このような生活スタイルがいろいろな病気をひきおこします。病気が発症しても喫煙、過食、夜更かし等を続けると、木に肥料を与えるようなもので、ますます病木は育っていきます。

病木(気)の絵

前述したように、西洋医学は病名医学です。
したがって、このように病木が育ってしまうと、高血圧には降圧剤、コレステロールには****薬、心臓には****と****薬、血の巡りが悪いのには循環改善剤、出血があれば止血剤、薬で胃が悪くなれば胃薬というように限りなく薬が増えていきます。
私の知る範囲では、毎日22種類の薬を飲んでいた方が最高で、10種類以上の薬を飲んでいる方も珍しくありません。
しかし、いくらたくさんの薬を飲んでも、木にたとえると枝を切るだけ、つまり剪定だけをしているので、根本治療にはなりません。多くの病名が重なると多くの薬が必要になる、これは西洋医学の欠点でもあります。
とはいっても、剪定もしないようではますます枝がはびこり木は大きくなりますし、生活改善をしたと言ってもすぐに効果があがるとは限りません。したがって現実的な方法としては、かかりつけの先生からそれぞれの病気の治療を受けると同時に、自分で自分を改める事(生活改善)が大切だと思います。

病気治療の話をするとき重要なかかりつけの医者。
あなたはかかりつけの医者をお持ちですか?


最近の取り組み

セカンドオピニオン

 
緑内障など症状が良くならないのに長期に加療が必要な疾患は、年月が経つまたは症状が悪化するにしたがい主治医への不信感がつのるケースがあります。このような疾患の場合、最初に他の病院を受診していただき診断を受けたほうが後々安心して治療できることもあります。また、手術の場合も同様で、不安がある場合他の病院を受診していただきもう一度診察を受け意見を聞くほうが良い場合もあります。申し出ていただければ当院の資料を添えて紹介いたします。
しかし、実際はなかなか申し出難いのが現状だと思います。当院では緊急性がある場合以外は受診日当日の手術はしません。別の日を予約します。「手術が必要と告げられ、頭の中が真っ白になった。」という話も聞きます。間隔をおくことで頭の中の整理が出来、必要なら本で調べる、他の病院で意見を聞くことが出来ると思います。
「すぐに手術をしてくれなかったのは対応が悪い。」と誤解されないようお願いいたします。眼科の病気ですぐに手術が必要なものは外傷(裂傷、穿孔)、手術後の眼内炎、網膜剥離の黄斑剥離などです。網膜裂孔の光凝固や霰粒腫の摘出などは2〜3日遅れても通常予後に変化はありません。

カルテ、レセプト開示


 
申し出ていただければ開示いたします。本人の同意があれば家族にも開示します。但しレセプトは、月初めにプリントアウトして9日頃に組合に提出しますので、その間なら開示できます。
平成22年4月1日の改正で、明細書の交付が義務付けられました。明細書には、診療内容と点数(価格は点数×10円)が書かれていて、レセプトと内容は同じです。



電子カルテ、IT化


 
一時期、電子カルテの導入を検討した事もありますが、現在その予定はありません。「百聞は一見にしかず」ということわざがありますが、所見を文章で長々と書くより、スケッチを描いたほうがはるかに良く分かるわけです。充血の程度、腫れ、傷の具合の多くを、スケッチでカルテに記載しています。電子カルテのお絵かき機能は、時間をかけて描いても、幼稚園児のお絵かき以下です。赤青色鉛筆の足元にも及びません。眼底写真等はデーターベース化しカルテ番号で管理していますが、カルテは当分紙のままです。